過去のお知らせ
研究成果 2023年01月04日
Science Advances誌に、概日時計中枢におけるcAMPの機能の研究成果が掲載(C01班 小野)
細胞内の cAMP は様々な細胞機能の調節に関わる重要な分子であることが分かっていますが、cAMP と生体リズムとの関連性についてはあまり理解が進んでいませんでした。本研究では、細胞内 cAMP と細胞外ペプチドを可視化する新しい光計測プローブを開発し、視交叉上核の cAMP、ペプチド分泌リズムイメージングに世界で初めて成功しました。その結果、この cAMP の生体リズムは、神経ペプチドを介した神経ネットワークによって生み出されていること、そしてこのネットワークによって生み出された cAMP が細胞内の分子時計を調節していることを発見しました。
イベント報告 2022年11月23・24日
国際シンポジウムの開催
海外より5名の先生をお招きし、沖縄万国津梁館にてInternational Symposium on Chronogenesis: How the Mind Generates Time を開催しました
研究成果 2022年05月06日
Nature Communications誌にリズムに合わせて運動する際の小脳の役割に関する研究成果が掲載 (C01班 田中)
音楽に合わせたダンスや手拍子など、リズムに合わせた同期運動には小脳が関与すると考えられていますが、その神経機構は不明でした。本研究では、一定周期で交互に現れる標的に同期して眼を動かすようにサルを訓練し、刺激のタイミングを予測したり運動のタイミングのずれに反応したりする細胞が小脳にあることを発見し、小脳が同期運動を可能にするメカニズムの一端を明らかにしました。
研究成果 2021年02月15日
Current Biology誌に未来予測に基づく運動制御メカニズムの研究成果が掲載(C01班 武井)
未来を予測して行動することは私たち動物の生存を左右する重要な能力ですが、その神経基盤の多くが未解明です。本研究では運動中の動物の大脳皮質の一部を一時的に不活性化し、それによる運動の変化をコンピュータシミュレーションによって再現することに成功しました。その結果、頭頂葉5野が「現在」の状態の推定に関わり、背側運動前野が「未来」の運動指令の決定に貢献していることを発見しました。
研究成果 2021年02月04日
Current Biology誌に数分単位の時間経過を担う神経基盤の研究成果が掲載(E01班 池谷)
分・秒・時間などの様々なスケールで流れる時間情報の適切な処理は、危険の回避や食物の獲得に重要ですが、その神経基盤の多くが未解明です。本研究では動物に数分後の出来事を意識させ、行動と神経活動を解析しました。その結果、動物が経験に基づいて時間認識を生成していく過程で、海馬と線条体の一部の神経細胞が時間経過に依存して活動するようになることなどを発見しました。
研究成果 2020年11月5日
Cerebral Cortex誌にA01班とB01班の共同研究の成果が掲載
脳のネットワークの中心に位置する楔前部に、時間の原点=「現在」が表現されていることを示す成果です。
研究成果 2020年9月14日
Journal of Neuroscience誌に主観的時間の神経基盤に関する論文を発表(C01班 林)
C01班の林らは、数百ミリ秒の特定の時間の長さの視覚刺激を反復呈示することにより生じる時間の錯覚(時間残効)を用いて、縁上回と呼ばれる脳領域が主観的な時間経過の知覚に関連することを明らかにしました。
公募 2020年09月01日
公募開始について
令和3年度新学術領域研究(公募研究)の公募(後期)が開始されました。公募要領等、詳細は下記文科省HPをご覧ください。
令和3年度科学研究費助成事業‐科研費‐(新学術領域研究・特別研究促進費)の公募について
http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1394559.htm
研究成果 2020年07月20日
Neuroscience Research誌に心理的時間に関する共同執筆総説が掲載
過去の時間に心理的な自己投影を行うメンタルタイムトラベルの能力は、ヒトだけの特徴だと考えられてきましたが、近年の研究から、ヒト以外の動物と前言語期のヒトの幼児でも固有のメンタルタイムトラベル能力を持っていることがわかってきました。本総説では、専門分野の異なる5名の著者が、ヒトの成人に見られる本格的な精神的なタイムトラベルの系統発生的および個体発生的な基盤についての近年の知見を多角的に論じます。
受賞 2020年05月28日
情報処理学会第82回全国大会にて「大会優秀賞」を受賞(A01班 黒田、小林)
お茶の水女子大学大学院博士前期課程1年生の黒田彗莉氏と小林一郎教授(A01班)は、ヒトが行うような予測の時間幅を柔軟に変更できる新しい予測符号化の深層学習モデルを提案し、その研究が情報処理学会第82回全国大会にて大会優秀賞を受賞しました。
受賞 2020年03月26日
言語処理学会にて『NLP2020 言語資源賞』を受賞(A01班 浅原ほか)
国立国語研究所コーパス開発センターの浅原正幸教授(A01班)、加藤祥研究員は、第26回言語処理学会年次大会にて、自然言語処理の事前学習モデルに基づく文脈化単語埋め込み情報付きデータを構築し、NLP2020 言語資源賞(言語資源協会・言語処理学会)を受賞しました。
研究成果 2020年03月06日
Nature Communications誌に脳内認知表現に関する論文掲載(B01班 中井、西本)
B01班の研究グループは、103種類の認知課題遂行中のヒト脳活動を説明する情報表現モデルを構築することで、大脳における認知情報表現の包括的な可視化・定量を行いました。これにより、認知課題間の関係性を示す認知表現空間において、時間知覚に関連するサブクラスタがあることなどを発見しました。
研究成果 2020年02月27日
MC-TACOを使ったタスクにおいて世界1位の精度を記録(A01班 Kanashiro Pereiraほか)
お茶の水女子大学Lis Kanashiro Pereira特任助教とその共同研究者らは、時間関係に関する常識を質問応答する課題MC-TACOにおいて世界1位の精度を記録しました。
イベント報告 2019年08月20-21日
イベント報告 2019年05月18日
イベント報告 2019年02月03日
研究成果 2019年01月10日
忘れた記憶を復活させる薬を発見 (E01班 池谷ほか)
北海道大学大学院薬学研究院の野村洋講師、京都大学大学院医学研究科の高橋英彦准教授、東京大学大学院薬学系研究科の池谷裕二教授らの研究グループは、脳内のヒスタミン神経系を刺激する薬物をマウスあるいはヒトに投与すると、忘れてしまった記憶をスムーズに思い出せるようになることを発見しました。本研究成果は2019年1月8日付でBiological Psychiatry誌(オンライン版)に掲載されました。
紹介記事 2018年10月10日
心理的時間と物理的時間の真相をひもとく啓発書
ディーン・ブオノマーノ 著『脳と時間: 神経科学と物理学で解き明かす〈時間〉の謎』
受賞 2018年09月22日
2018年07月27日
「時間生成学 ― 時を生み出すこころの仕組み」の領域ホームページを立ち上げました
祝賀 2018年07月27日